皆さん、地震の揺れにはp波とs波があるのをご存じですか?
このp波とs波は、p波が地震と同時に起こるのに対して、s波は数秒から数十秒遅く起こるのです。
だから最初の波はp(primary)次の波はs(secondary)というそうです。
この数秒から数十秒を、危険な場所からの避難、危険な行動の停止などに利用し、減災に役立てようとする仕組みが検討され始めているのです。
JRでは、このp波とs波の原理を利用して、早期地震検知警報システム(地震動早期検知警報システム)として列車の安全管理に用いています。
Urgent Earthquake Detection and Alarm Systemのそれぞれの頭文字をとってこれはユレダス(UREDAS)と呼ばれています。
阪神・淡路大震災のような直下型地震では、このs-p時間が短いので即座に対応できるようコンパクトユレダスが作動するようになっています。
s-p時間を利用した製品はまだあります。
ナウキャスト (地震情報防災システム)やキューキャスト もその一つです。
これらは、地震発生直前に地震と地震の規模、地震が来るまでの余裕時間を知らせる「緊急地震速報」機能を有するシステムです。警報や放送も加えられ、避難行動に役立ちます。また、対応の遅れにより地震被害を大きくする可能性のある工場の機械稼働や列車の停止にも役立ちます。
このs-p時間からの原理だけでなく、災害が大きくなる前の余裕時間を応用し、最近では水害の防災活動支援に降水ナウキャストが出てきました。これは降水量を1キロメッシュ気象レーダーでチェックし一時間先まで10分ごとに降水予測を行うシステムです。
日本は水害も多い国です。
これから梅雨や台風のシーズンが来ます。人ごとにせず万が一のときのために備えておきましょう。
減災のシステムはどんどん開発されています。
しかし、肝心の人々の減災の備えの能力はどうでしょう?
結局は、自身の備え能力を鍛えないと逃げ遅れます。
地域コミュニティも大事にしましょう。日頃のつきあいが自分を救ってくれることがあります。
5月8日のブログに私たちが研究で作った「災害(地震)備えチェックシステム」を紹介しました。まだやっていない人は是非トライしてみてください。自分の地震への備え度がわかりますよ!
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